高級老人ホームは手厚い介護と快適な居住性が大きな魅力だが、すべての高級老人ホームが必ずしも満足できる環境とは限らない。相性の良し悪しがある他、稀にではあるが高額な費用に見合わない劣悪な環境の施設も存在する。高齢者介護施設の多くは順番待ちの状態なので、他の施設に移るのは簡単ではない。入居してから後悔しないためにも、施設の特徴は事前に確認することが重要だ。

高級老人ホームを選ぶ際は、入居費用と居住性のバランスを重視する必要がある。金額と住み心地の良さは必ずしも比例するわけではないので、事前の情報収集を怠ってはいけない。施設が出す広告よりも、役所の窓口やケアマネージャーのアドバイスを参考にするのが施設の良し悪しを見分けるのに役立つこともある。

また、高級老人ホームは高齢者向けの介護施設であることを忘れてはいけない。一流ホテル並みの居住性や高級感が特徴だが、それ以前に加齢や病気によって体力が低下している高齢者が安心して暮らせる場所であるという意識が何よりも重要だ。医師や看護師などの医療関係者が常駐していることや、施設内のバリアフリー設備が整っていることが、入居する高齢者の快適な暮らしに関わる。そのため、利用する側は施設の見学を必ず行い、医療面でのサポートをどれほど受けられるのかを確認するとよいだろう。

高級老人ホームの利用は高額な出費になるので知名度やイメージだけで安易に即決せず、必要な情報を集めたうえで慎重に判断することが上手な選び方である。